アクアコミュニケーターの知恵
水と地球環境のはなし | Story of the global environment and water
水のメガネ
(4)水のふるさとを見る機能をつかってみる
水のメガネのレンズを交換すると別の機能が使えます。
その1つは、「水のふるさと」が見える機能。
水のメガネで水道水を見ると、
浄水場、
川、
川の最初の一滴、
さらに
水源の森が見えてきました。
水道水のもとになる水は、地下水や川の水ですが、さらにもとをたどると水源の森に降った雨なのです。
でも、このことは意外と忘れられているようです。
水道の蛇口からふんだんに水が流れ出るので、水源のことを意識することが少なくなっているのです。
とくに最近の住宅はハイテク化が進み、蛇口の数も減っています。
スイッチ1つでお湯が入れられる風呂に入っていると、水はどこからともなく湧き出してくると思ってしまったとしても仕方ないかもしれません。
スーパーマーケットやコンビニエンスストアでボトル水の棚をのぞいてみると、外国の風景も見えてきます。
フランス産のボトル水を見ると、アルプスのふもとに広がる豊かな水源が見えました。
日本ではいま、だいたい800種類のボトル水が売られていますが、そのうちの約200種類が輸入品。
ですが、日本にやってくるまでにとても長い旅をしており、たくさんのエネルギーも使われています。(続)
出典『水のメガネ』(橋本淳司)『OCONOMISSION2010』収蔵